切り株カッターの上手な使い方
丸善工業の切り株カッターは、大型重機を用いず短時間で切り株の処理が可能となる人気の機械です。多くの樹木の切り株処理に適用できる一方、「あまり見かけないこの木は丸善工業の切り株カッターで切れるのかな?」とご質問いただくこともしばしばございます。
そこで本記事では樹木に合わせた切り株カッターの選び方、使い方を解説します。
樹木に合わせて重機、カッターサイズを選ぶ
樹木を知る
まず、処理する樹木の硬さ(気乾比重)を調べることから始めます。
気乾比重(気乾比率とも)とは樹木が含む水分が15%となった際に、水と比較してどれだけ樹木が重くなるかを示した指標です。気乾比率が高ければ重く、密となります。基本的に重く密な木ほど硬く、頑丈となります。
切り株カッターを使用する上では、この気乾比重を基準に考えます。
代表的な樹木の気乾比重と重機、カッターの選定の考え方を以下の図にまとめました。
気乾比率が0.7を超えるケヤキを基準として、使用する重機とカッターを分けて頂くことで安定した切り株処理が可能です。
重機、カッターサイズを選ぶ
丸善工業の切り株カッターにはφ250とφ350のラインナップがあります。基本的に4トン以上のユンボを用いることを推奨しています。これは3トン以下のユンボの油圧の供給能力では、カッターを用いて樹木を切ろうとした際にトルク負けが発生することがあるためです。トルク負けが起こるとカッターのブレード(刃)の欠けが起こりやすくなり、カッターの寿命を縮めてしまいます。
またカッターの選定では、一般的な樹木の場合は切削性に優れたφ350サイズ、硬い樹木の場合はφ250サイズの仕様をお奨めしています。
この硬い樹木の目安ですが、丸善工業では街路樹としてよく植樹されているケヤキ(気乾比重は0.69~0.70)を挙げさせて頂いております。十分にメンテナンスを施されているカッターであれば、「3トン以下ユンボ、φ250カッター使用」でケヤキの切り株処理が可能です。
街路樹として一般的なケヤキやサクラ、イチョウはいずれも気乾比重が0.7以下であり、3トン以下のユンボでほぼすべて処理が可能です。
ブレード(刃)状態を正しく保つための点検方法
ブレードは使用と共に摩耗していきます。そのため使用前に必ず正常な状態が保たれているか、点検をお願いいたします。カッターのブレードが研がれていないと上手く切削できず、刃こぼれ、刃折れにつながりますので、定期的なブレードのメンテナンスをお願いいたします。
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今回ご紹介した切り株除去で大活躍する切り株カッター。
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