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油圧ロングリーチチェーンソー / PSH190・PSH220

ロングリーチチェーンソー

特長

・丸善コンパクトモータ採用 「 軽量 + 高トルク 」
 JIS B 8348(油圧モータ試験)

・絶縁対策済のポールで電設工事も安全!
 電気絶縁対応規格:OSHA 1910.269

・重機から油圧を取り出して、使用可能!

・自動チェーンオイル供給機構付き

・ハンドル部の振動も最小限!
 3軸合成値:1.7m/s2 ISO 5349-2(機械振動)

仕様

 

型式 PSH190・PSH220
全長(mm) PSH190:1928
PSH220:2273
質量(kg) PSH190:4.3(カプラ含まず)
PSH220:4.6(カプラ含まず)
切断能力(mm) 330
作動油圧(MPa) 7~11
所要油量(ℓ/min) 20~30
回転数(rpm) 5800(20ℓ/min)

8400(30ℓ/min)

接続金具 3/8インチOリング
許容背圧(MPa) 4.0
延長ホース 最大3/8インチ×20m
ソーチェーン ピッチ:8.26mm(0.325インチ)

ゲージ:1.47mm(0.058インチ)

ガイドバー 330mm(13インチ)
推奨作動油 ISO VG32(標準使用)または
ISO VG46相当耐摩耗性作動油
その他 ・油圧システム切換バルブ(Open-CenterまたはClosed-Center)

・自動給油バルブ

【※上記機能は、項目:使用方法をご参照下さい。】

 

使用方法

油圧源の圧力、流量が本機の仕様に適合していることを確認して下さい。
適切な保護衣を着用し、安全注意事項を遵守して下さい。

 

作業準備

● カプラにゴミや埃が付いていないことを確認し、延長ホースで本機と油圧源とを接続します。
  (接続後は、カプラロックをして下さい。)
● 油圧源を起動し、本機に油が流れるようします。

 

実作業

● チェーンソーは、両手でしっかり握って下さい。
● 切断作業は、常に最高回転で行ってください。(コントロールレバーを確実に握る)
● 枝が落ちやすいように、必ず下側の枝から切断して下さい。
● 太い枝を切断する際は、何回かに分けて切断して下さい。
● まっすぐに切断してください。切断中にソーチェーンをひねったりしないで下さい。

 

切削作業中のキックバックやプッシュバック、プルインの発生に注意して下さい。
(下記項目:チェーンソー反発力をご参照ください。)

切断する枝の真下には絶対に入らないで下さい。落下してくる枝に当たり怪我をするおそれがあります。
また、落下してきた枝が地面に当たって跳ね返ってくることもあるので注意して下さい。

 

● ソーチェーンの張り具合を確認して下さい。
  作業中のソーチェーンやガイドバーは、熱いので適切な保護具を着用し、十分冷えてから行って下さい。
● 太い枝の切断をする際は以下図の手順で行って下さい。
  それにより、キックバックやガイドバー挟まれの危険を低減できます。

 

 

作業終了

● 作業終了後、油圧源を停止します。
● 延長ホースを取り外します。
● 本機に付いた泥や汚れを清掃します。

 

 

自動給油バルブの操作方法

切断作業の際は、自動給油バルブを開き(反時計回りに1.5から2回転)多少のオイルをソーチェーン部に給油させながら作業を行って下さい。ソーシェーンとガイドバー間の摩擦が軽減し耐久性を高めます。

 

操作手順

● マイナスドライバーやコインで自動給油バルブを反時計回りに1.5から2回転回して下さい。
● コントロールレバーを握って離した時にだけソーチェーンへ微量のオイルが給油されます。
● 自動給油バルブ開放直後は、5回程度コントロールレバーの操作を行って下さい。
● 作業終了後は、自動給油バルブを時計回りに回転させ閉じて下さい。
● 給油されるオイルは、油圧源の作動油を使用しているので、定期的な油量確認を行って下さい。

 

 

油圧システム切換バルブ

油圧モータ部の保護用のバルブです。
油圧源の種類により、本機のモータ部に異常な圧力が加わり油漏れを起こす可能性があります。

 

● 油圧源1「U-070-2」
ユニット側の操作ノブ始動と作業は手作業であり、切り替えのスピードは遅い。
例えば、手で切り替えた場合、1秒で0から20Lになるイメージ。(徐々に油量が増える)

● 油圧源2「バックホー、建駐車」
電磁バルブ等を使用していると、切り替えのスピードが速い。
例えば、電磁バルブであれば、0.1秒で0から20Lになるイメージ。(瞬時に油量が増える)

油圧源2のように、瞬時に油量が増えると、衝撃波のような油が本機のモータ部へ流れ込む。
その瞬間的な圧力によりモータが破損するおそれがあります。
その様な場合、この油圧システム切換バルブにより、衝撃波を直接モータに与えないようにすることが可能です。

 

操作方法は、二面幅27のスパナで切替えバルブを回し「C」―「O」や「C」―「C」の文字が一直線上になるようにする。(工場出荷時「C」―「O」)

 

使用上、作業上の注意事項については取扱説明書を参照して下さい。

 

チェーンソー:反発力

一般的な作業時の反発力には、キックバック・プッシュバック・プルインがあります。

 

1. キックバック

キックバックとは、作業中に意図せずチェーンソーが作業者に急激に跳ね上がる現象で、死亡事故につながる可能性も高い非常に危険な現象です。
キックバックが最も発生しやすい状況は、主にガイドバー先端の上1/4部分に木材等が接触した場合や、ガイドバー先端から木材に切り込んで行く使い方や、ガイドバーの背(上側)で切断する使い方、木材、樹木の切削時にガイドバーが挟まれた際などにも発生します。

 

【キックバックの危険低減方法】
● チェーンソーを両手でしっかり持ち、グリップを確実に握る。
● 正しく目立てされ。正しく張られたソーで作業を行う。
● ガイドバー先端に注意を払い、木や何らかの固い物に触れないようにする。
● 常に最高回転数で切断する。
● 肩よりも高い位置でチェーンソーを操作しない。
● ガイドバー先端で切らない。
● 一度に数本の木を切断しない。

 

2. プッシュバック

プッシュバックはガイドバーの上側のチェンに強い力がかかることでチェンソーが押し戻される現象です。

 

3. プルイン

プルインは上から下への切断時に、ソーのガイドバー下部が切り口に挟まれたり、木々の異物に当たった場合にチェーンソーが突然前方に強く引き込まれる現象です。

保守点検

メンテナンス

 

ソーチェーンの張り調整方法

ソーチェーンの張り具合が、強いとガイドバーに負担がかかりすぎ、逆に緩いとソーチェーンが外れやすくなってしまいます。

● 油圧源を停止します。
● ガイドバーの固定ボルト①を緩めます。
● ガイドバーの先端を上方向に持ち上げます。
● 張り調整ボルト②を時計回りに回し、ソーチェーンがガイドバーの下側に軽く触れる程度までソーチェーン
  を張って下さい。
● ガイドバーの先端を上方向に持ち上げたままで、ガイドバー固定ボルト①を締めて下さい。
● 「ソーチェーンの張り具合の確認方法」の手順に従い張り具合の確認を行って下さい。

 

 

ソーチェーンの張り具合の確認方法

● 油圧源は停止した状態で行って下さい。
● 作業用手袋を着用して手を保護して下さい。
● 張り具合の目安は、ガイドバーの中央付近のソーチェーンを上に引っ張り(約1kg)、ドライブリンクの根元
  が完全に出ない程度です。また、手で軽く引いて動くことを確認して下さい。
● 新品のソーチェーンは、しばらく使用したものよりも頻繁に張りを調整する必要があります。

 

ソーチェーンの目立て

正しく目立てされたソーチェーンでは、少しの力で簡単に木材を切ることができます。また、加える力も少なくすみます。
適切な見立てが行われていないと、キックバックの危険性が高まります。また、切れ味が悪くなってくると、キリコが細かくなってきます。

● 目立て作業をする際は、手袋を着用し怪我をしないようにして下さい。
● ソーチェーンの汚れを取り除きます。
● ソーチェーンに亀裂等の損傷がないか、リベットが破損していないかを確認して下さい。
● ソーチェーンに損傷や摩耗がある場合、新しい物に交換して下さい。

 

ソーチェーンの仕様

● ピッチ :0.325インチ
 ソーチェーンのサイズを指すもので、リベット3つの長さAの半分の値。
● ゲージ :0.058インチ
 ガイドバーに収まるドライブリンクの厚みBの値
● コマ数 :56コマ(ドライブリンク数)

【代表的な目立て角度】

 

 

目立て作業に必要な工具

①丸ヤスリ(φ4.8mm)、②ヤスリホルダー
③デプスゲージ調整ゲージ(デプスゲージセティング0.025インチ)、④平ヤスリ

 

目立て方法

①常に上刃(トップ プレート)よりヤスリの直径の1/5(20%)が高くなるよう保って下さい。
 ヤスリホルダーを使用するとこの位置にヤスリを保つことが容易にできます。

 

 

②ヤスリホルダーの目印線とソーチェーンを平行に置いて、上刃(トッププレート)のヤスリ角度を正しく
 守って下さい。

 

 

③最初にソーチェーンの片側を目立てして下さい。各カッターの内側から外側へヤスリをかけて下さい。
 そして、チェンソーの位置を反対側へ180度向きを変え、もう一方のカッターを目立てして下さい。

 

 

④それぞれのカッターは同じ長さを保って下さい。

 

 

デプスの調整方法

① デプスを調整するゲージを、ソーチェーンに正しく取り付け、使用して下さい。 3~4回目立てする毎に
 チェックして下さい。

 

 

②ゲージをソーチェーンの真上にセットして下さい。1つのデプスゲージがゲージのスロットから出ます。
 デプスゲージがスロットの上から突き出ていたら、 平ヤスリを使ってこの部分をゲージの上部まで擦り落と
 します。
 デプスゲージのセッティング基準以上にはヤスリで擦り落とさないで下さい。(使用限界の目安です。)

 

 

保守点検

 

1. 長期保管の時は下記の処置をして下さい。

● ソーチェーンとガイドバーは取り外し、汚れを落とし、防錆オイルを吹き付けて保管して下さい。
● 本機は、水分、汚れ等を乾燥した布等でよく拭いて、湿気の無いところに保管して下さい。
● ロッド部や本体等を薬品等で拭かないで下さい。

 

2. 定期点検

本機の定期点検は当社または当社サービスセンターにお申し付け下さい。
労働安全衛生規則第351条による定期自主検査を6ヵ月に1回は行う必要があります。

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